東大院生経営「ネパール書店」

「書店」と銘打っているものの、この店にあるのは本ではありません。民族楽器と独特のリズム感の音楽、ちょっとコミカルで憎めない映画、スターバックスに負けないCafeや、見慣れない品揃えのギョウザセンター、旅行のエッセンスになるローカル情報…など、人生を深く愉しむ文化と、アイテムがつまっています。 温室育ちで図々しい店長が、アジアの最貧国で失敗挫折しながらも諦めずに奮闘する過程・時間を通して、アイテムをたっぷりとご用意する予定です。その品揃えの個性とセンスは、ぜひお越しいただきお確かめください。

泥沼化したシステム崩壊はカースト制度が加速させる

ネパールをもっといい国、住みやすい国、ハッピーな国にすればいいのにと色々はアイデアを考えてみても、根底にあるカースト制度がそれを複雑化させる。人を幸せにしない制度なんて、この世からなくなればいいのにって話。

 

 

 

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ネパールにはカースト制度が根強く残っております。差別的な面も感じますが、同時に役割分担という面も大きいなと感じます。例えば、このカーストはこの職業にしか就いてはいけない、だとか、この職業はこのカーストの仕事であるというものがあります。そのようなカーストのルールが、社会システムの中に組み込まれています。

 

 

1つ例を挙げると、ゴミ処理問題があります。ネパールのゴミ処理のシステムは、時々来るごみ収集車にゴミを捨てて、その車はゴミを貯める適当な土地にゴミを捨てます。埋め立てるわけでもなく、ポイ捨てです。もしくは、焼却処分をします。普通の道端に、ゴミの山を見ることも多いです。近隣住民が、暗黙の了解で特定の場所にゴミを捨てています。

明らかに問題点、改善点が頭にパッと浮かびますがネパールだとそう簡単にはいきません。ネパールにはゴミを拾うというカーストが存在します。もし国がこのゴミ問題にメスを入れたならば、彼らの仕事を奪う、もっと言えば彼らのカーストの存在を否定するようなことと同等の意味にもなりかねません。ここネパールでは、単純にシンプルに改善していけばいいじゃんということでも、カーストというものが問題を複雑にしてしまいます。

また、ネパールの一部ではこのカースト制の味方に疑問を持っている人も少なくなく、カーストを無くしていこう、カーストを隠そうという動きも見られます。例えば、古くから学校教育の現場では、学校の掃除は特定のカーストの学生だけがやればいいと考えられて来ました。その中で、カースト関係なくみんなで掃除をするという活動をしている学校も増えて来ました。また、学校の中ではカーストを名乗ることを禁じている学校もあるようです。カーストを学校教育の現場に持ち込むことによる不和、不利益を意味していると思います。しかしこのような学校はネパールでもかなり少数の特殊な学校だけのようです。

さらに、カーストの中には売春が職業のものもあるようです。昔から代々、そのカーストの女性は生理が始まる14、15歳になると強制的にそうした職業に従事しなければなりません。彼女らにインタビューした友達の話では、「1回の行為で500円程度。2人姉妹に話を聞くと、姉はその仕事が好きで、妹は仕事が嫌いで、妹がごねると姉が怒った。姉の言い分は、今まで、おばあちゃんもお母さんもやって来たんだからしょうがないと言った。」ということでした。教育が機能していないというか、カースト制度のせいだというか、とにかくすごい悲しい気持ちになりました。また、それを目的に日本人が彼女らの元に訪れるということも聞きました。日本人に限ったわけではないけれども、そんなことするなよと思います。また、ネパールだけではなく、発展途上のアジアの他の国にもこのような問題は共通なもののようです。一人一人に人間としていきてく上で、多くの然るべき権利、選択肢が与えられる社会が必要不可欠だなと感じるエピソードでした。

 

これらのように、カースト制度がネパールの社会全体に根強く残っており、問題を複雑化させているように感じます。このカーストは宗教的な要因が強いのかもしれませんが、人々の生活を苦しめるような制度ならとっとと撤廃すればいいのにと思いました。ネパールの文化にリスペクトしてますが…。また、これからネパールの深い部分についても触れていけたらなと思っています。